なぜロンドンツアーからBAが消えていたのか?今年、再注目される理由

航空知識

ロンドン直行便の代表格、BA利用ツアーに変化

ロンドン旅行を検討している方にとって、今年注目したい航空会社のひとつが、ブリティッシュ・エアウェイズ、通称BAです。

日本からロンドンへ行く場合、直行便の便利さは大きな魅力です。
乗り継ぎがないため移動がシンプルで、現地到着までの負担も少なく、初めてのヨーロッパ旅行でも選びやすい航空会社のひとつです。

しかしコロナ後しばらくの間、旅行会社のパッケージツアー市場では、BA利用の商品がかなり少なくなっていました。

「ロンドン行きの直行便なのに、なぜツアーではあまり見かけなかったのか?」

その背景には、旅行会社向けのIT運賃に関するルール変更がありました。

BA利用ツアーが減った理由は「チケットリミット」

BA利用のパッケージツアーが市場から減った大きな理由は、TL、つまりチケットリミットにあります。

チケットリミットとは、航空券をいつまでに発券しなければならないかという期限のことです。

旅行会社がパッケージツアーを作る際には、主にIT運賃と呼ばれるツアー用の航空運賃を使用します。

IT運賃は、募集型企画旅行、いわゆるパッケージツアー向けに設定される運賃です。

一般的に販売されている公示運賃、いわゆるPEX運賃と比べて、IT運賃は価格面で有利になることがあります。

そのため、旅行会社はIT運賃を使うことで、航空券とホテルを組み合わせたパッケージツアーを、より魅力的な価格で販売しやすくなります。

IT運賃の強みは「すぐに発券しなくてよい」こと

IT運賃の大きな強みは、予約後すぐに発券しなくてもよい点です。

通常のPEX運賃では、予約後すぐ、または予約から数日以内に発券が必要になるケースが多くあります。

航空券は一度発券すると、キャンセル時に全額返金されない場合や、払い戻し手数料が発生する場合があります。

IT運賃も、発券後にキャンセルすれば同じように取消料やペナルティが発生します。

ただしIT運賃の場合、予約後すぐに発券する必要がなく、出発の20〜30日前頃まで航空席をホールドできるケースがあります。

これが、旅行会社にとって大きなメリットでした。

お客様からキャンセル料をいただける時期と、航空会社への発券・支払いのタイミングを合わせやすくなるため、旅行会社はリスクを抑えてツアーを販売できます。

つまり、IT運賃は単に安いだけではなく、パッケージツアーを販売するうえで非常に重要な仕組みなのです。

コロナ後、BAのルールが厳しくなった

ところがコロナ後、BAは旅行会社向けのIT運賃に対するルールを厳しくしました。

特に影響が大きかったのが、チケットリミットの変更です。

以前であれば、パッケージツアーの条件に沿って、出発の20〜30日前頃まで発券を待てるケースがありました。

しかしコロナ後は、出発の40数日前には発券しなければならないような条件になり、旅行会社にとって扱いづらい運賃になっていました。

背景には、BAの直販が好調だったこともあります。

航空会社としては、自社サイトなどで直接販売できる状況であれば、旅行会社向けのIT運賃を無理に出す必要性は高くありません。

その結果、旅行会社がパッケージツアーとしてBAを組み込みにくい状況になっていたのです。

旅行会社にとって何が問題だったのか

問題は、旅行会社が損失を負うリスクが高くなることです。

パッケージツアーでは、お客様からキャンセル料をいただける時期が旅行条件書に基づいて決まっています。

しかし航空会社への発券期限がそれより早く設定されてしまうと、旅行会社側に大きなリスクが発生します。

たとえば、お客様からはまだキャンセル料をいただけない時期に、旅行会社はBAの航空券を発券しなければならない。

その後、お客様がキャンセルされた場合、旅行会社はお客様からキャンセル料を回収できない一方で、BAに対しては航空券の取消ペナルティを負担しなければならない可能性があります。

つまり、売上になる前にリスクだけを抱える状態になってしまいます。

このリスクがあるため、多くの旅行会社はBA利用のパッケージツアー販売を控える、または停止する判断をしました。

その結果、ロンドン直行便であるBAを利用したツアー商品が、市場からかなり少なくなっていたのです。

今年、BAのレギュレーションが変更

しかし今年、BAのレギュレーションが変更され、旅行会社がパッケージツアーとして販売しやすい内容に見直されました。

これにより、旅行会社は以前よりもリスクを抑えてBA利用のツアーを販売しやすくなっています。

パッケージツアーの条件に沿った形で航空券を扱いやすくなったことで、BA利用商品の造成がしやすい環境に戻ってきました。

これは、ロンドン方面の旅行商品にとって大きな変化です。

ロンドン直行便ツアーの選択肢が戻ってくる

BAの大きな魅力は、やはりロンドンへの直行便です。

乗り継ぎが不要なため、移動時間を抑えやすく、現地到着後の疲労も軽減できます。

ロンドンは、観光、ビジネス、留学、舞台鑑賞、サッカー観戦など、目的が幅広い都市です。

そのため、現地での滞在時間をしっかり確保できる直行便の価値は非常に高いです。

これまで、ツアー造成上の理由でBA利用商品が少なかった状況から、今後はパッケージツアーでもBA利用のロンドン商品が選びやすくなる可能性があります。

IT運賃により価格面でも期待

IT運賃は、公示運賃よりも安く設定されることがあります。

そのため、BA利用のパッケージ商品が増えることで、ロンドン直行便を利用しながら、価格面でも比較的検討しやすい商品が出てくる可能性があります。

もちろん、旅行代金は出発日、空席状況、為替、燃油サーチャージ、ホテル代などによって変動します。

ただ、これまでBA利用の商品が少なかった市場において、旅行会社が再びBAを組み込めるようになったことは、ロンドン旅行を検討する方にとってプラス材料です。

今、ロンドン旅行はBA利用に注目

コロナ後、旅行会社のパッケージツアー市場から一時的に存在感が薄れていたBA利用商品。

その背景には、航空会社側のチケットリミット変更により、旅行会社が販売リスクを抱えやすくなっていた事情がありました。

しかし今年、BAのレギュレーションが見直されたことで、旅行会社がパッケージツアーとして販売しやすい環境が戻ってきています。

ロンドン直行便の利便性。
IT運賃による価格面の期待。
そして、パッケージツアーとしての販売しやすさの復活。

これらを踏まえると、今後のロンドン旅行ではBA利用の商品に注目する価値があります。

ロンドン旅行を検討している方は、今後BA利用のパッケージツアーが出ていないか、ぜひチェックしてみてください。

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