海外旅行の商品を探しているとき、
「ANAで行くなら、帰りもANA」
「ルフトハンザで行くなら、帰りもルフトハンザ」
「往路と復路は同じ航空会社じゃないといけない」
と思っていませんか?
実は、海外ツアーや航空券では、往路と復路で違う航空会社を組み合わせられる場合があります。
たとえばヨーロッパ方面では、
・往路はANA、復路はルフトハンザ
・往路はルフトハンザ、復路はスイス インターナショナル エアラインズ
・往路はエールフランス、復路はKLM
といった組み合わせが使えることがあります。
一見すると「航空会社が違うから、別々の航空券なのでは?」と思うかもしれません。
しかし、航空会社同士には、グループ関係やジョイントベンチャーと呼ばれる深い提携関係があります。
この仕組みを知っておくと、海外旅行の選択肢はかなり広がります。
今回は、一般のお客様には少しわかりにくい「ジョイントベンチャー」について、旅行会社目線でわかりやすく解説します。
ジョイントベンチャーとは?
ジョイントベンチャーとは、航空会社同士が特定の路線や地域で深く協力する仕組みです。
航空業界では、単なる共同運航やコードシェアよりも踏み込んだ提携として使われることがあります。
簡単にいうと、
「別々の航空会社だけれど、対象路線ではかなり近い関係で販売・運航されている」
というイメージです。
航空会社はそれぞれ別会社として運航しています。
しかし、特定の地域や路線では、販売・運賃・路線ネットワーク・乗継などを一体的に考えることがあります。
そのため、利用者から見ると別々の航空会社に見えても、旅行会社目線では同じ提携グループ内の選択肢として組み合わせられる場合があります。
コードシェアやアライアンスとは何が違う?
航空会社の提携には、いくつか種類があります。
代表的なものが、
・コードシェア
・アライアンス
・ジョイントベンチャー
です。
コードシェアは、ある航空会社が運航する便に、別の航空会社の便名も付けて販売する仕組みです。
たとえば、実際に運航するのはルフトハンザ航空でも、ANA便名として販売されることがあります。
アライアンスは、航空会社同士の大きな連合です。
スターアライアンス、ワンワールド、スカイチームなどが代表的です。
一方、ジョイントベンチャーは、特定の地域や路線でさらに深く協力する仕組みです。
ざっくり整理すると、以下のようになります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| コードシェア | 他社運航便を自社便名でも販売する仕組み |
| アライアンス | 航空会社同士の大きな連合 |
| ジョイントベンチャー | 特定路線で販売・運賃・ネットワークなどを深く連携する提携 |
一般のお客様がすべてを細かく覚える必要はありません。
大事なのは、
「航空会社が違って見えても、実は深く提携していることがある」
という点です。
往路ANA、復路ルフトハンザでも使えることがある
ヨーロッパ方面でわかりやすい例が、ANAとルフトハンザグループです。
一般的には、
「ANAで行くならANAで往復」
「ルフトハンザで行くならルフトハンザで往復」
と考えがちです。
しかし、ANAとルフトハンザ系の航空会社は、日本-ヨーロッパ間で深い提携関係があります。
そのため、商品や運賃条件によっては、
・往路:ANA
・復路:ルフトハンザ
または、
・往路:ANA
・復路:スイス インターナショナル エアラインズ
あるいは、
・往路:ルフトハンザ
・復路:オーストリア航空
といった組み合わせが使える場合があります。
お客様から見ると航空会社が違うため、別々の航空券のように感じるかもしれません。
しかし、提携関係のある航空会社同士であれば、往復で違う航空会社を組み合わせられるケースがあります。
ルフトハンザグループには複数の選択肢がある
ルフトハンザグループには、ルフトハンザ航空だけでなく、スイス インターナショナル エアラインズやオーストリア航空などがあります。
そのため、ヨーロッパ旅行では、フランクフルトやミュンヘンだけでなく、チューリッヒやウィーンを経由する選択肢も出てきます。
たとえば、
・ドイツ方面ならルフトハンザ
・スイス方面ならスイス インターナショナル エアラインズ
・オーストリアや中欧方面ならオーストリア航空
といったように、目的地によって使いやすい航空会社が変わります。
往復同じ航空会社にこだわりすぎると、出発時間や帰国時間、乗継地の選択肢が狭くなることがあります。
一方で、同じグループや提携関係にある航空会社まで含めて考えると、より便利な旅程を組める場合があります。
エールフランスとKLMも代表的な例
もうひとつわかりやすいのが、エールフランスとKLMです。
エールフランスとKLMは、それぞれ別の航空会社として運航していますが、同じ航空グループに属しています。
そのため、パッケージツアーや航空券では、
・往路:エールフランスでパリへ
・復路:KLMでアムステルダム経由
といった組み合わせが使える場合があります。
ヨーロッパ周遊では、入口と出口を変えられると便利です。
たとえば、
・パリに入って、アムステルダムから帰る
・ローマに入って、パリから帰る
・ウィーンに入って、ミュンヘンから帰る
といった旅程を組みやすくなります。
海外旅行は、必ずしも「同じ都市に入って、同じ都市から帰る」必要はありません。
航空会社の提携関係をうまく使うことで、旅程の自由度が広がります。
なぜ旅行者にとってメリットがあるのか?
ジョイントベンチャーや航空会社グループを知っておくと、海外旅行の選択肢が広がります。
主なメリットは以下の通りです。
・往路と復路で違う航空会社を使える場合がある
・出発時間や帰国時間の選択肢が増える
・乗継地の選択肢が増える
・ヨーロッパ周遊の旅程を組みやすくなる
・往復同じ航空会社にこだわるより、便利な旅程を選べる場合がある
特にヨーロッパ旅行では、1都市だけでなく複数都市を周遊するケースも多くあります。
その場合、往復同じ航空会社だけで探すより、提携関係にある航空会社も含めて探した方が、使いやすい旅程が見つかることがあります。
パッケージツアーでも使われることがある
ジョイントベンチャーや航空会社グループの考え方は、航空券だけでなく、パッケージツアーでも関係します。
パッケージツアーというと、
「往復同じ航空会社を使うもの」
と思われがちです。
しかし実際には、商品や運賃条件によって、往路と復路で違う航空会社を組み合わせることがあります。
たとえば、
・往路ANA、復路ルフトハンザ
・往路ルフトハンザ、復路スイス
・往路エールフランス、復路KLM
といった形です。
これは、別々の航空券を無理やり組み合わせているというより、航空会社同士の提携関係や運賃条件に基づいて組まれているケースがあります。
そのため、旅行会社では航空会社名だけでなく、
・どの航空会社同士が組み合わせられるか
・どの運賃条件で使えるか
・どの予約クラスに空席があるか
・どの乗継地が使いやすいか
といった点を見ながら商品を作っています。
往復同じ航空会社にこだわると選択肢が狭くなる
海外旅行を探すときに、往復同じ航空会社だけで考えると、選択肢が狭くなることがあります。
たとえば、
・帰りの便の時間が合わない
・希望日に空席がない
・乗継時間が長すぎる
・目的地によっては遠回りになる
・周遊旅行なのに同じ都市に戻る必要が出てくる
といったことがあります。
しかし、提携関係にある航空会社まで含めて考えると、
・往路は直行便に近い便利な便
・復路は別の都市から帰りやすい便
・行きと帰りで違う乗継地を使う旅程
・複数都市を効率よく回る旅程
なども検討しやすくなります。
特にヨーロッパは、都市ごとに使いやすい航空会社や乗継地が変わります。
そのため、航空会社名だけで判断するのではなく、提携関係まで含めて見ることが重要です。
今後はITA Airwaysにも注目
今後注目したい航空会社のひとつが、ITA Airwaysです。
ITA Airwaysは、かつてのアリタリア航空の流れを引き継ぐイタリアの航空会社です。
現在はルフトハンザグループとの関係が深まっており、今後ヨーロッパ方面、とくにイタリア方面の選択肢として存在感が高まる可能性があります。
現時点で、ANAとルフトハンザ系の日本-ヨーロッパ提携にITA Airwaysがすぐに同じ形で組み込まれると断定することはできません。
ただし、ルフトハンザグループ内での統合が進めば、将来的にイタリア方面の旅程や商品造成に影響してくる可能性があります。
ローマやミラノ方面を考えるうえで、ITA Airwaysの動きは今後の注目ポイントです。
ただし、何でも自由に組み合わせられるわけではない
ここで注意したいのは、どの航空会社でも自由に組み合わせられるわけではないということです。
組み合わせられるかどうかは、以下のような条件によって変わります。
・航空会社同士の提携関係
・航空会社グループ
・ジョイントベンチャーの対象路線
・運賃ルール
・予約クラス
・空席状況
・出発地と目的地
・旅行会社の商品条件
そのため、
「ANAとルフトハンザなら必ず組み合わせられる」
「エールフランスとKLMならどの商品でも使える」
「同じグループなら何でも自由に選べる」
というわけではありません。
あくまで、条件が合えば組み合わせられる場合がある、という理解が正確です。
旅行会社目線で見るポイント
旅行会社では、単に航空会社名だけを見ているわけではありません。
実際には、
・どの航空会社同士が提携しているか
・どの都市に入り、どの都市から帰るのが便利か
・乗継時間が短すぎないか
・帰国日の便が使いやすいか
・運賃条件に合っているか
・予約クラスに空席があるか
・パッケージツアーとして成立するか
といった点を見ながら、航空会社を組み合わせています。
お客様から見ると、
「往路と復路で航空会社が違う」
というだけに見えるかもしれません。
しかし実際には、その裏側に航空会社同士の提携関係や運賃ルールがあります。
まとめ
海外ツアーや航空券は、必ずしも往復同じ航空会社でなければいけないわけではありません。
航空会社同士のグループ関係やジョイントベンチャーにより、
・往路ANA、復路ルフトハンザ
・往路ルフトハンザ、復路スイス
・往路エールフランス、復路KLM
といった組み合わせが使える場合があります。
往復同じ航空会社だけで探すと、出発時間・帰国時間・乗継地・目的地の選択肢が狭くなることがあります。
一方で、航空会社の提携関係まで含めて考えると、より便利で使いやすい旅程が見つかることがあります。
海外旅行を探すときは、航空会社名だけで判断するのではなく、
・どの航空会社同士が提携しているのか
・往路と復路で違う航空会社を使えるのか
・目的地に対してどの乗継地が便利なのか
まで見ることが大切です。
ジョイントベンチャーという言葉は少し難しく聞こえますが、旅行者にとっては、海外旅行の選択肢を広げるための重要な仕組みです。



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